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北方謙三「水滸伝 一六 馳驟の章」

裏側の戦い

読み終わってから、少し時間が経ってしまい、感想が曖昧になってしまいました。

以下ネタバレあり。

この巻は、兵站や糧道、闇塩の道など、梁山泊を支える裏側の戦いという印象でした。

信頼できる商人を得ることも重要な問題です。青蓮寺に見つからないように、かつ兵達を煩わせることのないようにするというのは、並大抵のことではありません。

派手で誰の目にも明らかな戦闘とは異なっても、裏側の戦いもまた激しいものです。

童貫

いよいよ童貫と史進がぶつかりました。

調練中の史進と、移動中の童貫の遭遇戦ですが、史進はたいしたことができないまま負けてしまいます。

梁山泊軍では特別な位置にある史進遊撃隊がこうもあっさりひねられるとは。今まで戦いに出ることがなく、強さは伝説に過ぎないとさえ思われることのあった童貫の強さが垣間見えます。

青蓮寺

致死軍による青蓮寺への攻撃が、この巻の読みどころだと思います。
周囲の誰にも気づかれず、お互いだけが知る戦い。
その中でも、燕青対洪清は読んでいてドキドキしました。

また、袁明の死によって、青蓮寺の実権は李富(と李師師)に移ります。

梁山泊の人間を何人も死に追いやった史文恭もついにたおれました。

結末へ向けて

この巻は、ここから「水滸伝」の終わりへ向けての準備のようだと感じました。

前回の戦いの傷を癒やし、次の戦いに備える。
その裏では致死軍と青蓮寺がぶつかり、いよいよ童貫が戦場に現れる。

一度このシリーズ全巻を読んだことがあるため、結末に向けての期待感は正直なところ薄れています。
それでも区切りに向けて気持ちは高まっていきます。

結末を分かっていてなお楽しめる、素敵な一冊でした。

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